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【No.31 平成23年2月】

「日本アイアイ・ファンド(NAF)2010年の活動 総合報告」

日本アイアイ・ファンド代表
島 泰三

総合報告

フォトグラファー阿部雄介によるチンギ・ド・ベマラハのデッケンシファカの飛翔。ただ一度のチャンスをただ一発のシャッターで完璧に捉えた一瞬(2010年10月27日)

2009年2月の政変によってマダガスカルには臨時政府が成立したが、2010年になっても国際社会はこの政府を認めず、日本政府も援助を中断している。三月に島代表とともに赤松氏がマダガスカルに渡り、マダガスカル・アイアイ・ファンドのブルノー氏とともに現地でラミーの種子を収集し、苗畑を作った。
7月末、山封v妻の発案によって環境NPO「あいネットワーク」は、ライオンズクラブ、愛南町とともに「生物多様性in愛南町」を開催し、島が講演を行った。
国際協力機構はチンバザザ公園のフォローアップ調査を決定し、島と北九州市到津の森公園の岩野園長が10月からマダガスカルに派遣された。チンバザザ公園では新任の園長の下、マダガスカル・アイアイ・ファンド代表のジルベール氏とクローディーヌ氏が更迭されていたが、12月に園長の更迭により両名とも復職し、ジルベール氏は副園長に就任した。
10月の現地調査では、三月に植えつけたラミー1,500本以上の発芽を確認し、11月にはアンジアマンギラーナ村民とともにラミー1,000本、アカシア2,000本の植林を行った。
島の第11著作『孫の力』は1月に刊行後、ベストセラーとも呼ばれ、雑誌『孫の力』は今年3月に刊行予定。『親指』英文化、未だ継続中。


2010年の活動
1月下旬、島は『孫の力』刊行。イラスト、佐藤純子さん。アイアイ・ファンド人脈の力。
1月23日、アイアイ・ファンドの報告文書の送付作業。山吉・清水・正木・島参加。発送のためのクロネコシール貼りは島の孫、彩夏。
2月16日、アイアイ・ファンド活動報告会、国立動物園発起人会第二回幹事会
2月23日〜3月23日、マダガスカル、島・赤松。
3月6日から16日、ブルノー氏と赤松氏によるラミー種子収集と苗床作り。アンジアマンギラーナ:2000個分の苗床。今年分の育種:5150個。残り、予備として200個。
4月7日、アンタナナリヴ島宅からランドクルーザー盗まれる。
4月24日、アイアイ・ファンド拡大理事会
5月11日、小黒、奥村、島会談。国立動物園の件、その他
6月23日、島、日銀野田委員と対談(9月刊行の季刊誌「にちぎん」に掲載)
7月1日、岩野、奥村、島会談、国立動物園の進行について。雑誌『孫の力』創刊について小黒氏より相談。
7月5日―13日、島・阿部、ボルネオ遠征(阿部氏の力でマレーシア政府からの招待)。ダナンバレーでオランウータンがラミー(かんらん科)の種子を食べるのを見て、タビンでボルネオゾウ五十頭に会い、セピログ保護施設でオランウータンの子に抱きつかれ、キナバル山植物園でケロシンチュリーを、ポーリンでラフレシアを撮影。
7月14日、奥村・正木・島、国立動物園構想について。
7月20日、清水・庄司・赤松・山吉・島、国立動物園構想ほか。
10月1日―11月7日、マダガスカル、島・岩野(ジャイカ派遣)・阿部(NAF派遣)。
10月4日、午前、ジャイカ事務所。午後大使に会う。北部、西部の現地調査に大使も同行したいとのこと。
10月5日、午前7時半、高等教育省SGと会う。9時、園長と部長会談。10時半、リディアを長とするアンケート調査会立ち上げ。
10月6日、午前ジルベール・クローディーヌ両氏との会談。
10月9日、ディエゴ行きは6時間遅れ。大使夫妻とディエゴ病院訪問、特殊潜航艇慰霊碑参拝。
10月10日、アンカラナ国立公園。夕焼けを撮影。
10月11日、朝焼けを撮影。クラニ氏の家で、ラミーの苗を見る。千五百本の苗ができていた。3月に2300個の種子を植えた成果。60本を掘り出して、タナに持って帰る。
マルク、ティラ両氏と村民たちはマナサムディ第10番境界標識への登り道を舗装しようとしていた。マルク氏は「営林署の協力で、1200万アリアリをかけて舗装をすることになった。マルバトレーナへタクシーブルースの道ができる」と得意そう。
10月12日、午前7時アンツイヒ出発。午後3時半、ディエゴに到着。
10月13日、バオバブの森と雲を撮影。午後、アンタナナリヴ着。
10月14日、午前チンバザザ動植物公園でアンケート会議。レムール課長に預けてあったラミーの苗を探し、チンバザザ動植物公園の連中に任せては枯らすので、石原氏に届ける。午後ブルノー氏と会って、12月に派遣することを伝える
10月15日、午前9時、動物部との会議、11時から岩野園長の報告会、12時昼食会、午後4時ジャイカでの報告。
10月16日、午前8時半大使公邸、大使夫妻と参事官とともに、初代国王の墓に参る。12時公邸で昼食。午後、石原氏とスアビナ自宅での警報機取り付け。
10月17日、夜11時。岩野園長を空港に送る。
10月19日、アンケート調査のデータ、計算。コンピューター作業は通訳のリナ氏がやる。
0月20日、午前アンケートとりまとめ方針会議。
10月23日、スアビナの島宅でジャイカ所長以下と昼食会。午後11時、空港に阿部カメラマンを迎える。ベマラハ遠征は、チンバザザ動植物公園の三人同行。
10月24日、ムルンダバ着1500の予定が2時間遅れ。空港に迎えがなかったために、タクシー運転手を雇ってバオバブ並木を撮影、帰り道に日本人でムルンダバに住んでいる人を訪ねて車の手配を頼もうとして失敗。夕食9時、就寝時には、この疲れ方はまずい、マラリアになるのはこういう時だな、と思う。
10月25日、午前ムルンダバの海岸を撮影。正午にムルンダバを出て、バオバブの撮影をしながらキリンディ保護区に午後4時頃到着。午後6時半から2時間の夜間観察まで休もうとすると、オニジカッコウが2羽で現れ、その上、フォッサが出た、と大騒動になる。
6時半。暮れてしまった森の中へ。ガイド道に迷い、6時間の撮影のあと、車の待機場所に戻るも車はいない。1時間かけて徒歩で戻る。途中、フォークコビトキツネザルなど撮影。
10月26日、午前7時半、キリンディからベマラハへ出発。チリビヒナ川を渡る。マナンブル川を渡り、ベクーパカ着。7時間弱でベマラハ到着。途中の悪路で、立ち往生しているフランス人運転の車を見捨てて行く。阿部氏驚く。
10月27日、大チンギ周回。島は長年の閉所恐怖症を克服し、大チンギの景観に驚嘆。阿部氏は、デッケンシファカ撮影成功。運転手は、空港の出迎えに来ない、夜間待っていない、運転未熟と三拍子そろった男だが、大チンギで調査隊を待っている時間を利用して村に遊びに出かける時間を無駄にしない男でもあり、しかし律儀でもあって、遊び帰りに悪路を急いで、パジェロの後輪の板バネを四枚折る。
10月28日、マナンブル川巡航後、小チンギ周回。夜間撮影。
10月31日、ムルンダバ発1525の予定が、午前7時半に変更。アンタナナリヴ空港での出迎えなし。ジャイカ担当に電話するも、「タクシーを頼むしかないですね」
11月1日、ジャイカ事務所へ会計報告に行く。期限と連絡されていたのに、担当はいない。マダガスカルの休日だから休みだと。リナ氏と原田氏の協力で、ジャイカへ提出するフォローアップミッション報告書、フランス語で90頁を印刷し、製本する。ジャイカ事務所長も協力。
11月2日―3日、アンダシベ保護区へ。ベチブカ川沿いに繁殖センター適地を探す目的もあったが、金色のカンムリシファカとインドリの撮影も目的。阿部氏は夜間観察でヒガシアバヒ、グッドマンネズミキツネザルも撮影。
11月3日、バタフライファームでカメレオンなど撮影。チンバザザ公園に戻り、アイアイの撮影。
11月4日、午前フォローアップ調査の報告会議、正午昼食会。夕刻、アイアイの撮影。
11月6日、監視カメラの設置、ブルノー氏との打ち合わせ、石原氏会談との話
、 11月8日、島、帰国
11月10日、島・正木、マダガスカル映像確認16時間分。
11月11日―24日、MAFブルノー氏によるアンジアマンギラーナ現地保護区植林活動。
11月12日、島・正木・奥村、国立動物園の件。
11月27日、アイアイ・ファンド帰国報告会、
12月25日、現地で植林活動を行ったブルノーからの報告(※こちらのPDFファイルにて確認できます)はメールで送られたほか、会計報告、領収書と写真CDを石原氏に託されたものを入手した。


2010年を振り返って

11月、アンタナナリヴはジャカランダの花盛り

10年ぶりのジャイカ派遣は、日程のとおり、きついものでした。島としては、ストレスがたまりすぎて、帰国早々には腰痛、年末には不整脈を起こしたほどですから、こんなことはあまりやるものじゃありません。チンバザザ動植物公園の飼育状態を改善しようとすれば、日本側が現場に予算能力を持った専門家を配置しなくては難しいでしょう。
アンジアマンギラーナ村では、森林監視員のクラニのバナナ畑でラミーの苗畑が成功し、マルク氏を指導者とする植林体制もできました。千本植えた苗のうち活着したのは六百本くらいだと、ブルノー氏は現地のマルク氏と話した内容を最近のメールで報告してきましたが、それでもやらないよりはましです。ラミーは一本でも大木になりますから。チンバザザ動植物公園のラミーの木は、乾季の終わりでも新しい紅緑の新芽を吹き出して、根がしっかり地下水を捉えていることを示しました。ラミーの新緑の美しさは、格別です。
2010年は阿部氏をアイアイ・ファンドとして派遣することができました。彼の写真を報告書に添えられたことは、印刷の質の問題はともかくとして、うれしいことです。
愛媛県愛南町に将来の環境大学開設に向けた「環境教室」活動が始まり、「あいあい」(NPO「あいネットワーク」の生産する環境浄化剤)つながりの仲間が増え、また、徳島県の「わお工房」ともマダガスカルつながりの仲間となりました。
少しずつ、友だちと活動の輪が広がっています。


マダガスカルアイアイ・ファンド(MAF)ブルノーからの植林活動の報告書はPDFでご覧いただけます。

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